技術士第二次試験「選択科目Ⅱ-1」の書き方

技術士第二次試験の筆記試験は、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲの3つに分かれています。また、選択科目ⅡはさらにⅡ-1とⅡ-2に分かれています。まずは一番書きやすい「選択科目Ⅱ-1」の書き方のコツについて紹介します。

令和2年度の第二次試験に向けて

「選択科目Ⅱ-1」の書き方

選択科目Ⅱの筆記試験の概要を知ろう

選択科目Ⅱでは、「選択科目」に関する専門知識及び応用能力が問われます。

試験方法は、Ⅱ-1では4つの問題のうち1つ選択して解答(600字詰の解答用紙(以下同じ)1枚)、Ⅱ-2では2つの問題のうち1つ選択して解答(解答用紙枚)が主流です。

配点は、選択科目Ⅱが30点、選択科目Ⅲが30点となっていて、これらを合計して選択科目として60点です。選択科目として60点のうちの60%以上の得点(つまり36点以上)A評価となり、選択科目合格となります。

技術士試験の合否通知書には、60点以上でA評価、4059点でB評価、39点以下でC評価と記載されます。少し極端な言い方をすると、選択科目Ⅱで30点を取って(A評価)、選択科目Ⅲで6(C評価)だったとしても、合計で36点なので選択科目は合格になります。

試験時間は、選択科目Ⅱと選択科目Ⅲ(解答用紙枚)を合わせて、時間30分です。試験の途中で休憩時間はありません。

おそらく今年度も、午前に必須科目Ⅰ、午後に選択科目Ⅱと選択科目Ⅲが実施されると思います。

選択科目Ⅱ-1は専門知識を正しく記述しよう!

選択科目Ⅱ-1は、専門科目の専門知識に関する出題がなされます。つまり、重要なキーワードや新技術などに対する知識を問われます。評価されるポイントは、技術士コンピテンシーのうち、専門的学識とコミュニケーション能力です。

 そのため、選択科目Ⅱ-1は、問われていることに対して、

  • 専門知識を分かりやすい文章で書く 専門的学識を評価
  • 1文は短く主語と述語を明確にする コミュニケーション能力を評価

を心掛けて書くようにしましょう。1文は、できれば解答用紙2行以内で書くようにしましょう。3行だと少し長いです。

選択科目に重要なキーワードや新技術は、キーワード学習を行なって、知識をまとめましょう。そして、いつでも頭から引き出せるようにしてくださいね。

解答用紙1枚(600字詰)25分で書けるようになろう!

選択科目Ⅱと選択科目Ⅲの試験時間は、時間30分です。この時間内で、解答用紙枚を書かないといけません。選択科目Ⅲの時間をなるべく時間は確保したいので(論文構成を考える時間が必要だからです)、選択科目Ⅱに使える時間は、時間30分です。

そのため、選択科目Ⅱでは解答用紙1枚を25分で書くようにしましょう。もし書けるなら、20分を目指してほしいです。

解答用紙1枚を2025分で書くためには、やはり事前の練習が必要です。過去問題に取り組むときに、時間を図りながら、論文を手書きで書くようにしましょう。手書きで書く練習は、月くらいから取り掛かればいいと思います。もちろん、初めから手書きで書いてもいいです。

論文を書く練習のスケジュール案を紹介します。

月は論文をパソコンで書いてもいいです。パソコンは日頃の業務で使っている方がほとんどだと思いますので、文章も書きやすいと思います。まずは論文を書くことに慣れることが大切です。

そして、月になったらパソコンで下書きなどをせずに、直接手書きで論文を書くように切り替えましょう。論文を書く前に、構成をメモしてから書き始めるようにするといいです。

手書きになると、意外と漢字が書けなかったり、手や腕が疲れて筋肉痛になったりしやすいです。手書きの練習をすれば、徐々に慣れてきて筋肉痛も減りますので、試験本番に実力をしっかり発揮できるようになりますよ。

次回は、選択科目Ⅱ-2の書き方を説明します。

 

令和二年度技術士第二次試験の在宅模擬試験【応用理学部門・環境部門】を実施します。(2020年7月19日追記)

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