こんにちは、広瀬優佳です。
もうすぐ令和6年度技術士試験の筆記試験の合否発表ですね。夏に筆記試験を受験された皆さんはドキドキして発表を待っていらっしゃることと思います。
技術士試験は、「技術士コンピテンシーを有しているかどうか」が確認される試験です。
筆記試験に合格すると口頭試験に進むことができ、口頭試験に合格して晴れて技術士合格となります。
口頭試験は「技術士コンピテンシーを有しているかどうか」を口頭試問で確認される試験です。口頭試験は、しっかり対策を練って口頭試験の練習をすることによって、合格にぐっと近づくことができます。
口頭試験では、受験生が「これまでの業務経験から技術士コンピテンシーを発揮できていたか」「これまでの業務経験から技術士コンピテンシーを学んで身に着けてきたか」を試問されます。
今日のブログでは、技術士コンピテンシーの『リーダーシップ』に関する試問対策について、紹介したいと思います。
技術士コンピテンシーの「リーダーシップ」とは、
・業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめに努めること。
・海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー) 平成26年3月7日 改訂令和5年1月25日 科学技術・学術審議会 技術士分科会」
とされています。簡単に述べると「業務が円滑に進むように、業務に関わる様々な関係者の利害をいろいろと工夫をして調整・対応できる能力」ということだと思います。
試問では、例えば「業務詳細にかかれている業務で、どのようなリーダーシップを発揮しましたか?」と、ざっくりした感じで質問されることもあります。
そのため、技術士コンピテンシーの「リーダーシップ」の内容をちゃんと理解しておかないと、とんちんかんな回答をしてしまいますのでご注意くださいね。
この質問で面接官が聞きたいことは『関係者の利害を調整したときに、どんな工夫や対応をしたのだろう』ということです。
回答のときに「定期的に打ち合わせを実施しました」だと、ちょっと印象が弱くなります。「利害を調整するためにどういうことを考えたのか、その考えを基にしてどういう行動を取ったのか、その行動をとったことでどういう結果になったのか」までを、口頭でよどみなく説明できるといいでしょう。
口頭でよどみなく説明するためには、人前で説明する練習が必要不可欠です。練習をすることで自信を持って回答できるようになりますよ。
私が受験したころに不安に思っていたことは、当時の私が担当していた業務は規模が小さいものが多かったので「規模の大きな業務を担当したことがないし、立場もリーダーというわけでもないから、リーダーシップなんて取ったことが無いよ・・・」と思っていました。
しかし、技術士試験には業務の規模は問われていません。←ここ重要です。
規模の小さな業務でも何も問題ありませんし、大きな業務の中の1つの業務を任されたとしても何も問題ないのです。任された業務範囲でリーダーシップ、つまり「関係者の利害調整」をできていれば大丈夫です。自信を持って口頭試験で回答してください!
逆の見方をすると「ただ言われたことだけをやってました」だと技術士として認めてもらえません。自分で考えて、工夫して、行動に移して、業務を円滑に進められたか、これが大切です。
次回は、技術士コンピテンシーの「コミュニケーション」について書いてみようと思います。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像