令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-7」の解説

令和3年度技術士第一次試験 適性科目Ⅱ-7は『営業秘密』

このブログでは、令和3年度技術士第一次試験の適性科目の問題や選択肢を少し深堀りして、第一次試験の試験対策だけでなく、第二次試験の筆記試験や口頭試験の対策にもなるような解説を目指してみたいと思います!

今日は令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-7」を解説します。適性科目「Ⅱ-7」は、営業秘密に関する問題でした。

令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-7 

お仕事の場面で「これは営業秘密」とか、言ったことがある方もいらっしゃるかもしれません。業務上で重要な情報だからこそ「営業秘密」ですよね。技術士には秘密保持の義務がありますので、当然ながら営業秘密も口外しない義務が発生します。

それでは、具体的に営業秘密とは何を指すのでしょうか?

不正競争防止法第2条第6項では、営業秘密を下記の通り定義しています。

  • 秘密管理性(秘密として管理されていること)
  • 有用性(生産方法、販売方法その他の事業活動に役立つ技術上または営業上の情報であること)
  • 非公知性(一般に入手できないため、公然と知られていないこと)

この3つの要件をすべて満たすことで、営業秘密として法律で保護を受けられるようになります。

もう少し具体的に説明しますと、営業秘密に該当するものは、企業の研究開発や営業活動で生み出されたもの(例:顧客名簿や新規事業計画書など)になります。一方、営業秘密に該当しないものは、公開された情報など(例:刊行物の記載情報、特許など)になります。

さらに、公共の利益に反するようなこと、例えば有害物質の垂れ流しや脱税などの情報は、法律で保護すべき正当な活動ではないため営業秘密にはなりません。

経済産業省のサイトには、営業秘密関係の基本資料が公開されています。

その中で、「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上に向けて~」「【参考資料2】各種契約書等の参考例」が令和45月改訂版としてアップロードされています。ハンドブックは290ページ近くあるので読むのは大変ですよね。そこで、少なくとも「はじめに」と「第1章」は一読しておくと、秘密情報に関するポイントがつかめるのではと思います。

また、「テレワーク時における秘密情報管理のポイント」も最近の多様な働き方を反映して作られた資料になっていますので、出題されやすい内容だと思われます。

令和3年度技術士第一次試験 適性科目の問題と正答、及び、技術士倫理綱領は、日本技術士会のホームページに掲載されています。


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