令和3年度の技術士第一次試験 適性科目Ⅱ-3は『説明責任』
このブログでは、令和3年度技術士第一次試験の適性科目の問題や選択肢を少し深堀りして、第一次試験の試験対策だけでなく、第二次試験の筆記試験や口頭試験の対策にもなるような解説を目指してみたいと思います!
令和3年度の技術士第一次試験 適性科目Ⅱ-3
今日は令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-3」を解説します。
適性科目「Ⅱ-3」は、説明責任に関する問題でした。
設問にも書かれていますが、説明責任(accountability)とは、そのこと(事象)を知ろうとする人に対して、分かりやすく説明する責任のことです。
そして、説明を行う人は説明を求める人に対して
- 十分な情報を提供する
- 理解しやすい説明を心掛ける
ことが重要です。
また、説明を求める人にも、説明する人が説明した内容を理解しようとする努力が重要になります。お互いの「理解しよう・理解してもらおう」という気持ちが大切なんですね。
技術者は、自分が関わる業務で利益相反がある場合には、そのことに関連する情報を開示することが大切です。これも説明責任の1つになりますし、技術士の三義務二責務にある「公益の確保」や技術士倫理綱領の「公衆の利益の優先」「真実性の確保」「公正かつ誠実な履行」にもつながってきます。
研究活動では、公正であることと責任が伴います。そのため、どの研究領域でも研究実施における説明責任があります。
一般の人には、何の研究をしているのか詳細なことは分からないことが多くあります。そのため、一般の人から説明を求められたら、研究活動に携わっている研究者や技術者は分かりやすく説明して、一般の人に理解を求めます。それが円滑な研究活動の推進につながります。
とはいえ、何でもかんでも説明を求められたら説明責任を果たさなければいけないのか、というと、そうではありません。
技術者には、その業務で知り得た情報などを口外してはならないという守秘義務があります。技術者は、守秘義務を守りつつ、説明責任も果たすことが求められます。
このバランス(どの部分は守秘義務で話さないようにして、どの部分は説明責任として相手が理解しやすいように説明をするか)が難しいところだと思います。もし、そのような状況になった場合は、会社の上司等に相談しながら、説明責任を果たすようにされるといいと思います。
令和3年度技術士第一次試験 適性科目の問題と正答、及び、技術士倫理綱領は、日本技術士会のホームページに掲載されています。
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