令和3年度技術士第一次試験 適性科目Ⅱ-5は『SDGs』
このブログでは、令和3年度技術士第一次試験の適性科目の問題や選択肢を少し深堀りして、第一次試験の試験対策だけでなく、第二次試験の筆記試験や口頭試験の対策にもなるような解説を目指してみたいと思います!
今日は令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-5」を解説します。適性科目「Ⅱ-5」は、SDGsに関する問題でした。
令和3年度技術士第一次試験 適性科目「Ⅱ-5」
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、
- 2015年9月の国連サミット(持続可能な開発サミット)で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された目標
- 2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標
- 17のゴール(目標)と169のターゲット、231の指標から構成
- 「地球上の誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現
- 私たちが生活している美しい地球を、将来世代につなげていくために設定
- 2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継
といった内容であり、世界各国の政府や国連が取り組むユニバーサル(普遍的)なものです。そして、各国の企業、自治体、各種団体、個人など、誰もがそれぞれの立場でSDGsに参加していくことが求められています。
しかし、SDGsに法的拘束力はありませんので、SDGsを守らなかったからといって処罰の対象になることはありません。一人一人が、2030年までに持続可能な社会を構築するための行動を主体的に取り組むことが望まれています。
SDGsのSは、Sustainable(サステナブル)「持続可能な」という意味です。将来にわたって、地球や社会の環境が維持されている(持続されている)状態を、持続可能な社会といいます。
現在の脱炭素への動きも、SDGsに関連しています。温室効果ガスの1つである二酸化炭素の排出量が増えすぎてしまって地球温暖化が進行してしまうと、将来の地球環境は維持されなくなります。
地球環境の変化により、気候変動が深刻化し、食料不足や水不足が生じる恐れがあります。また、化石燃料を使用し続けることが二酸化炭素の排出量増加につながりますので、化石燃料から二酸化炭素を排出しない資源への変換(例えば、ガソリン自動車から電気自動車へのシフト。石炭などを使用する火力発電から他のエネルギー資源を用いた発電へのシフトなど)が進められています。
SDGsは「バックキャスト(Backcast)」という考え方で作られています。
「バックキャスト」とは、未来の目標とする姿から現在を振り返ってみたときに、「未来の目標を実現するために、いまは何ができるのか」を考える発想をいいます。一方で、現在の状態からどんな改善を行っていくと未来はどういう姿になるのかを考え、改善策を積み上げることを「フォーキャスト(Forecast)」といいます。
バックキャストの考え方で作られたSDGsは、「未来のあるべき姿(目標)に向かって、現時点で具体的な方法は分からないけれど、みんなで考えながら取り組んでいきましょう」という意味合いが込められているのです。
令和3年度技術士第一次試験 適性科目の問題と正答、及び、技術士倫理綱領は、日本技術士会のホームページに掲載されています。
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