口頭試験の準備に技術士倫理綱領を読んでみよう!

こんにちは、広瀬優佳です。

今年度の筆記試験の合否発表まで、あと2週間くらいですね。受験された皆さんはドキドキされていると思います。私も受験生の時はドキドキしてしまって、落ち着いて仕事ができなくなったりしていました。。。

合否発表までのこの時期に、口頭試験の準備として日本技術士会が出している「技術士倫理綱領」を読んでみませんか?

技術士倫理綱領とは、「技術士として行動するときの心構えとなるもの」です。「技術士としてどんな倫理感を持って行動してもらいたいか」が書かれています。

2023年3月に技術士倫理綱領が改定されました。

新しい技術士倫理綱領では、これまで綱領の本文には書かれていなかった指針が追加されました。これまでの指針は参考資料に解説されていたため、参考資料を読んでいないと分からなかったのですが、新しい技術士倫理綱領では本文にも指針を含めることで、多くの人に内容がより伝わりやすくなったと思います。

しかも、指針の表現を見直して具体的に記述されるなど、さらに内容が分かりやすくなっています。

そして、新しい技術士倫理綱領ですが、志向倫理を意識して改定されたそうです。

倫理を考えるときに「事故を起こさない」「誤った行動を取らない」といった「やってはいけないこと」を学びます。これは「予防倫理」と言います。

「志向倫理」とは、技術者の場合は「技術者として何を目指すか」「何を開発するか」などの技術者や企業としての役割・あるべき姿を考えます。

新しい技術士倫理綱領は、「技術者としてのあるべき姿」を意識して改定されたと考えるといいですね。

では、口頭試験対策として新しい技術士倫理綱領をどう読めばいいでしょうか?

まずは読んでみて、何が書かれているかを知ることから始めるといいと思います。

そして、綱領の項目について、自分のこれまでの経験を振り返ってみてください。うまく対応できてたと思うこと、うまく対応できてなかったこと、を思い浮かべてみましょう。

うまく対応できてなかったことがあれば、綱領と指針の内容を踏まえて、今後似たようなシチュエーションに遭遇したらどんな対応を取ったらよいか(取りたいと思うか)を考えてみましょう。

技術士倫理綱領の項目と指針をただ暗記するだけではなく、「どういう項目があるか」「これまでの経験と照らし合わせて倫理にそった行動ができたか(できるか)」を説明できるようになりましょう。

日本技術士会の技術士倫理綱領のURLを紹介しますので、ご興味があれば新しい技術士倫理綱領を読んでみてください。

日本技術士会の技術士倫理綱領のwebサイト

また、今回の改定に合わせて「技術士倫理綱領への手引き」が作成されています。こちらも確認しておきましょう。

日本技術士会のホームページには、新旧対照表が公開されていて、どこが追加・変更されて、どこが削除されたのかが分かるようになっています。ご興味がある方は、新旧対照表もご確認ください。

技術者倫理は、社会人になると勉強する機会がとても少なくなります。意識的に技術者倫理について学ぶことは、技術士として社会に貢献していくためにもとても大切なことです。口頭試験の対策としてだけではなく、自己研さんとしても「自分のこれまでの行動はどうだったか?どうあるべきか?」を考えていきましょう。

Peggy und Marco Lachmann-AnkeによるPixabayからの画像