こんにちは、広瀬優佳です。
技術士第二次試験での口頭試験は、技術士コンピテンシーを有していることをこれまでの業務経験に沿って試問して確認するものです。
口頭試験は1人あたり20分間で、受験申込のときに提出した実務経験証明書を参考にされながら試問されます。この20分間は目安の時間で、実質は18~22分くらいです。ほとんどの人が20分以内で終わっているとも聞いたことがあります。
口頭試験の冒頭で、「実務経験証明書に書いた経歴と業務詳細(720文字で説明したもの)を説明してください」と面接官から言われることがあります。
経歴と業務詳細は必ず説明を求められるわけではなく、特に技術士コンピテンシーを確認する試験内容に変更されてからは、聞かれない人も増えてきたそうです。
口頭試験の時間が20分間ですので、あまり時間はありません。面接官が実務経験証明書を読んで受験者の経歴や業務詳細を理解できたと判断されたなら、あえて受験者に説明してもらうことは省略していると思われます。
逆に、経歴や業務詳細の説明を求められる場合は、どういう状況なのでしょうか。おそらくですが、面接官が実務経験証明書を読んだときに、受験者の経歴や業務詳細で確認しておきたいことがあったからだと思います。
「経歴や業務詳細が分かりにくかった」「もう少し詳しく説明を聞いてみたい」そんなときに、経歴や業務詳細の説明を求められるのだろうと思います。説明を求められたら、分かりやすくスマートに説明できるように事前に準備しておきましょう。
経歴や業務詳細の説明は、筆記試験の合否発表前からでも準備ができます。もし、準備していなくてぶっつけ本番で説明するとなった場合、口頭試験は想像以上に緊張しますし、頭が真っ白になって言葉が出てこない、ということもあったりします。話がまとまらなくてダラダラ話しすぎると、面接官が退屈してきて受験者にマイナス印象を持ってしまうかもしれません。せっかく筆記試験に合格したのに、口頭試験の準備不足で面接官に良い印象を持ってもらえなくなってしまったら、とても残念ですよね。
自分では実務経験証明書を完璧に書いたつもりでも、面接官が読んでみたら分かりにくい文章だったということもあるかもしれません。口頭試験で経歴や業務詳細の説明を求められたら、「分かりやすく説明することで『技術士コンピテンシーのコミュニケーション』で評価が上がるかも」と思って、アピールのために説明しましょう。
経歴や業務詳細は、以下のパターンで説明を求められることが多いそうです。
- 経歴のみを説明
- 業務詳細のみを説明
- 経歴と業務詳細を合わせて説明
時間指定があるときもあれば、とくに指定されないときもあるようです。時間指定がある場合は、例えば「2分間で説明してください」「3分程度で説明してください」などです。時間を指定されなかったときは、2~3分間を目安にするといいでしょう。説明が長すぎると、その後の技術士コンピテンシーを確認する試問時間が短くなってしまって、正しく評価してもらえなくなるかもしれません。経歴と業務詳細の説明は、長く話し過ぎないように注意しましょう。
具体的な説明の時間配分ですが、以下の時間で説明できるような文章を準備しておくと安心です。
- 経歴だけ 1分バージョン、2分バージョン
- 業務詳細だけ 1分バージョン、2分バージョン、3分バージョン
- 経歴と業務詳細 1分バージョン、2分バージョン、3分バージョン
経歴と業務詳細を合わせて説明するときは、「経歴だけ」「業務詳細だけ」の内容をうまく組み合わせて時間内で説明できるように文章量を調整するといいですよ。
説明する内容ですが、実務経験証明書に書いた内容をベースにするとしても一工夫が必要です。というのは、実務経験証明書を読んでも分かりにくかった可能性があるために口頭試験で説明を求められているからです。そのため、実務経験証明書で書いた内容+αで説明することを心掛けて、面接官と対面でコミュニケーションを図っているような気持ちで説明文を準備しましょう。
説明文ができたら会社の上司や同僚に準備した説明文を読んで(聞いて)もらって、内容が分かりやすく伝わっているかどうかを確認しながら、説明文をブラッシュアップしていくのもいいですよ。
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