技術士第二次試験の筆記試験は、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲを受験します。ここでは、「選択科目Ⅱ-2」の書き方のコツについて紹介します。
令和2年度の第二次試験に向けて
「選択科目Ⅱ-2」の書き方
選択科目Ⅱ-2は応用能力を表現しよう!
選択科目Ⅱ-2は、応用能力を見るための出題がなされます。問題に条件が設定されていて、その与えられた条件の中で、業務遂行手順が説明でき、業務で留意すべき点や工夫すべき点を把握しているかどうかを問われています。評価されるポイントは、技術士コンピテンシーのうち、専門的学識・マネジメント・コミュニケーション能力・リーダーシップです。
応用能力とは何でしょうか?応用能力とは、これまで培ってきた知識や経験を使って、新しい課題を解決する能力のことです。
そのため、選択科目Ⅱ-2は、問われていることに対して、これまでの知識や経験を使って
- 専門知識を分かりやすい文章で書く 専門的学識を評価
- 1文は短く、主語と述語を明確にする コミュニケーション能力を評価
- 業務を進める手順、留意点、工夫点などを書く 専門的学識とマネジメントを評価
- 業務を効率的に遂行できるように、業務の関係者(ステークホルダー)との調整方策を書く リーダーシップを評価
を、心掛けて文章を書くようにしましょう。
「論文の骨子」を必ず作ろう
選択科目Ⅱ-2は、解答用紙2枚に記述します。解答用紙2枚に上記の内容を盛り込んで表現しないといけません。簡潔に分かりやすい文章構成になるように、解答用紙に文章を書く前に、必ず論文の骨子(見出しと簡単な内容を箇条書き)を作成しておきましょう。
いきなり文章を書き出すと、論旨が一貫していない文章になったり、途中で書き直したくなった時に時間が足りなくなってしまい、中途半端な文章になってしまうことがあります。
選択科目Ⅱ-2に費やせる試験時間は、約1時間です。出題の条件設定を踏まえた論文を書くためには、5~10分程度の時間を使って、論文の骨子を事前に作成しておくことが重要です。回り道に見えるかもしれませんが、A評価の論文を効率的に書くためには「急がば回れ」です。
図表を入れる?入れない?
論文に図や表があると、ぱっと見たときにすっきりした印象を受けますよね。
図や表は、文章では表現が難しい情報やデータをコンパクトにまとめられるため、説得力が出ます。そのため、図表のある論文は「理解力が高い」と評価されやすいです。もし、論文に図や表を入れたほうが分かりやすい場合は、入れたほうがいいです。
しかし、図表を書いていると、試験時間があっという間に過ぎてしまいます。試験時間には限りがありますので、図表に力を入れすぎて論文が完成できないようなら、図表は入れずに文章だけにしましょう。
次回は、選択科目Ⅲの書き方を説明します。
令和二年度技術士第二次試験の在宅模擬試験【応用理学部門・環境部門】を実施します。(2020年7月19日追記)
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