技術士第二次試験の「多面的」と「新たなリスク」の書き方

技術士第二次試験の筆記試験には、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲがあります。ここでは、「選択科目Ⅲ」の設問にある「多面的」と「新たに生じるリスク」の書き方のコツについて紹介します。

令和2年度の第二次試験に向けて

「選択科目Ⅲ」の「多面的」と「新たに生じるリスク」の書き方

 「多面的」とはどういうことだろう?

まずは、多面的の意味を辞書で調べてみました

ものの在り方や見方がいろいろな方面にわたっているさま。

引用:デジタル大辞泉「多面的」

技術士の試験では「多面的な観点から課題を抽出」と出題されます。つまり、その事象についていろいろな方面から見て課題を抽出し分析しなさい、という意味になりますね。

それでは、技術士の試験でのいろいろな方面とは、どういうものがあるでしょうか。

技術士試験なので、技術的な内容はすぐに思い浮かぶと思います。そのほかは、環境面、情報管理、人(組織内部・組織外部・地域住民など)などの中から、抽出しやすく分析しやすい課題を考えることができればいいと思いますよ。

新たに生じるリスクって何だろう?

新たに生じるリスクとは、課題を解決しようと方策を実施したときに、新たに生じた別の課題と考えてもいいと思います。(厳密なリスクの考えとは異なります。あくまでも、考えやすくするための提案です。ご注意ください。)

一体、何を書けばいいの?と悩んでいる人も多いと思います。

書きやすいリスクはQCDです。Qは品質、Cは費用、Dは納期のことです。

例えば、課題の方策として、新たな装置やソフトを購入するとします。その時のリスクは、装置やソフトを購入すると費用がかかるために負担が増える、と考えられます。

また、別の課題の方策として、品質高めるために作業工程を増やした場合に納期が遅延する可能性があるということが、リスクに考えられます。

QCD以外にも、課題の方策を実行することで、環境に負荷がかかる、人材育成が必要になる、などもリスクとして考えられますね。

あくまでも「課題の方策を実行したときに、新たに生じるリスク」であることを、忘れないようにしてください。

 

次回は、「必須科目Ⅰ」の書き方を説明します。

 

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